経理の仕事は外部の人からは何をしているか分かりにくいです。これから経理を目指してたり、キャリアアップも考えている人は、経理の全体像を把握することで自分がどのフェーズにいるか確認し、キャリアアップのために適切なスキルを身につけていきましょう。
経理事務員の仕事
現預金や印紙・切手の日々を日々管理するのが主な業務です。
経理の基本を学ぶ上ためにもキャリアの最初に配属されることが多いです。
簿記3級〜2級中盤の知識が必要です。
主なルーティン
・社員の経費精算や他社への振込
・入金、消込処理
・口座引き落としなどの消込処理
・切手、印紙管理
・売上などの定型仕訳の計上
・経理部員から依頼された仕訳やその他業務の対応
・会計システムへの各種起票
銀号は15時になると当日の振込ができなくなります。
その時間以降は銀行口座の数字が動かなくなるので、その日の銀行口座・小口現金の残高を確認して締め処理を行います。
また支店などがあったら、会計システムの残高と支店用口座の残高が一致してるかも確認して差異が出たら連絡して過不足分を追加してもらうなどのフォローも行います。
経理事務に求められる役割
現預金や印紙管理など出納周りを毎月、残高明細と一致させることが求められます。
残高一致はとても重要で、決算処理もまずは出納周りを完璧にしないと後に控える債権管理や税金計算ができなくなってしまいます。
経理部員の仕事
売上や費用や、他部署からの問い合わせに対応することが多くなります。
経理としては一人前とみなされ、他部署とも交流が多くなります。
簿記2級〜1級中盤の知識が必要です。
主なルーティン
・経費精算、振込等の最終承認
・売上、費用計上
・固定資産の管理
・他部署へ提出する資料作り
・業務の見直し、定型化
・問い合わせの対応
・会計システムへの各種起票
経理部員に求められる役割
日々の問い合わせに対応しながら、経理事務員に仕事を渡せるように業務を定型化したりシステムの効率化を測ります。
他部署からの問い合わせも多く、処理の相談や資料の作成依頼を受けることがあります。
他部署と関わりが多く業務量が増加するので、日頃から効率化を図り問題なく業務を遂行することが求められます。
四半期決算、本決算では連結処理をしたり有価証券報告書を作成するこもあります。
マネージャーの仕事
自分が持つチームの管理が主になります。
このタイミングから会計、税務、財務と細かい分野にキャリアが分かれていきますが、
IT・AI・SaaSなどの先端知識にも情報収集する必要があります。
簿記1級が求められ、プラスαで税務・ファイナンス・があると良いです。
主なルーティン
・チーム全体の業務管理
・仕訳の最終確認及び承認
・会計制度変更があった場合の情報収集
・税金計算
・予算管理
・経営会議資料の作成
マネージャーに求められる役割
チーム全体で成果を出すことを求められます。
会計制度や税法は毎年少しずつ変更していくため、自社に影響がある項目を拾い上げて対応していく必要があります。
成果を出すために経費生産システム選定やRPAパッケージなど新しい分野への情報収集種も求められます。
また四半期決算、本決算では連結処理の確認や有価証券報告書の作成及び確認をしたり、会計士・税理士からの問い合わせに対応することもあります。
部長の仕事
決まったルーティンはなく、非定型業務が主になります。
決算期のスケジュール作成や公認会計士、税理士からの問い合わせ対応を行ったり、会社の経営方針に従って資金調達(ファイナンス)やタックスプランを策定していきいます。
部長に求められる役割
会社の経営方針に従った経理部を組織することが求められます。
経営陣と距離が近いため助言を求められることも多く、高い専門性が求められます。
経理部全体の人材育成やも重要な仕事になります。
簿記1級の知識が必要で、税務、ファイナンス、ITなどのスキルも重要になります。
CFO (最高財務責任者)の仕事
経理部や経営企画が作成した経営資料を使って分析を行い、企業のビジョンに沿った財務戦略やファイナンスを実行していきます。
上場企業だと株式市場と適切に対話するためにIRの知識も重要です。
CFOに求められる役割
経営陣として会社のヒト・モノ・情報・金を社長が掲げるビジョンに合わせて最適に配分していくことが求められます。
特に財務戦略や海外の税法をからたスキームの構築など、会社の状況に合わせて柔軟に対応することが必要です。
また株主からの問い合わせにも自ら対応することもあります。
まとめ
今回は経理事務〜CFOまでの仕事をまとめました。
経理の仕事は専門知識が必要で、学部に専門学部を設ける大学があるほどです。
周りからみるとブラックボックスになることも多いですが、本記事を参考に自分のキャリアアップの参考にしてください。