会計を経営に活用するときにおすすめの本
経営者には会計を大事にする人が多く、中には企業の時価総額を数兆円に育て伝説の経営者がいます。
彼らがどのように会計知識を身に付け経営や組織管理に活用したか知ることで、企業参謀としての考え方やマインドを身につけましょう。
稲盛和夫の実学(稲盛和夫:京セラ,KDDI創業)
会計がわからんで経営ができるか。キャッシュベース、筋肉質経営、完璧主義、公明正大な経理など。 今こそ求められる稲盛流「経営のための会計学」を初めて明かす。
バブル崩壊の中、不要な財テクで不良資産を積み上げた日本企業に一石を投じた本です。現代の日本では日経平均が3万円を超え投資環境は強気姿勢ですが、その中でこそ兜を締める一冊になるでしょう。
アメーバ経営(稲盛和夫:京セラ,KDDI創業)
組織を「アメーバ」と呼ばれる小集団に分け、独立採算にすることで、一人一人が採算を考える、市場に柔軟な戦う組織をつくる。
従業員に採算意識を身にさせるために考案した組織管理方法です。会社の状況に合わせて大きさが変化するチームはまさにアメーバのように変化し、採算意識を持つリーダーが育成されるので将来の幹部に成長するでしょう。
経営に終わりはない(藤沢武夫:本田技研の初代番頭)
「おれは金はもってないけれど、金はつくるよ」
著者・藤沢武夫はこう言って本田宗一郎とコンビを組んだ。単に一企業の儲けを考えるのではなく、社会的責任を全うするという愚直な道を選び、なおかつ本田技研を二人三脚で世界的企業に育て上げた名経営者が、初めて明かす、自らの半生と経営理念。
世界的なオートバイ「スーパーカブ」を作った本田技研は本田宗一郎が有名ですが、経営を行う番頭として本田技研の経営を支えたのが藤沢武夫です。本田がビジョンを発信し、藤沢が経営に反映する、二人三脚でホンダを育て引退するときも一緒という引き際まで華々しく、尊敬する経営者の一人です。
論語と算盤(渋沢栄一:日本初の株式会社を創業)
ビジネスを成功させる秘訣は論語にある。
「論語」とは道徳、「算盤」とは利益を追求する経済活動。
論語と算盤を用いて「利潤と道徳を調和させる」
会計を使い採算管理をするのは利益を上げるためです。
しかし、商売を長く続かせるには利益を追求しすぎて顧客や仕入れ先に負担をかけてはいけません。
本書では採算管理よりも道徳的な要素が多く、人格の形成に役立つでしょう。